クリック率で激変!バナー広告の費用対効果が4.8倍【事例】
実際の広告(採用プロモーション)で役立ちそうな内容を事例ベースでご紹介します。
今回のテーマは「クリック率(CTR)だけで、バナー広告の効果は上がるのか?」についてです。
※CTR: Click Through Rateの略語(広告表示回数のうちクリックした回数の割合)。
本題に入る前にクイズです。
下の画像は弊社の求人広告のバナー広告(ディスプレイ広告)ですが、
3種類のうち一番クリックされた広告はA・B・Cのどれだと思いますか?
正解率38%の問題です
直接ヒントにはなりませんが、3種類のコンセプトは以下の通りです。
A: 「100年続いている安定企業」を訴求したバナー広告
B: 「即戦力になる幹部候補」にフォーカスしたバナー広告
C: 「健全な職場環境」を逆説的に訴求したバナー広告
答えは・・・
A でした。
Cのバナー広告のクリック率(CTR)が1.2%、続いてBが3.8%、そして正解のAが5.1%!
回答率38%の難問に正解した方はお見事です!
ただ、こういった反応率の高いバナー広告を当てるのはとても難しいことです。
これはバナー広告を制作する側も同様ですが、最近ではターゲットに響く琴線は押さえつつ、
なるべく手間をかけずに数多くのバナー広告でテストしながら
クリック率(CTR)を向上させることが主流になってきています(広告の自動化等)。
今回の事例では、Cのバナー広告(CTR:1.2%)と比べると、
Aのバナー広告は4倍以上(CTR:5.1%)クリック率が高いことになります。
これは広告が1,000回表示された場合、
Aは51回(CTR:5.1%)、Cは12回(CTR:1.2%)クリックされる計算になります。
「一般的に、このクリック率は良いのか、悪いのか?」については、
Aの5.1%は良い方ですが、C(1.2%)はイマイチといった印象です。
※Facebook広告の平均クリック率(弊社実績値+他3社公開の平均値)の参考値は0.9%
ちなみに他のWeb広告の平均クリック率(CTR)はどの位なのでしょう?
弊社の実績値とWeb上で公開されている大手Web広告代理店(3社)の
公開データをもとに平均値を出してみました。
Web広告(バナー広告)の平均クリック率(CTR)の目安 *1
※クリック率(CTR:Click Through Rate)は表示された広告がクリックされた割合を表します。
・リスティング広告 3.8%(2.5~5.0%)
・ディスプレイ広告 0.4%(0.2~0.7%)
・Facebook広告 0.9%(0.6~1.9%)
・Instagram広告 0.5%(0.2~1.2%)
・他のDSP広告 0.1%(0.07~0.2%)
*1:この数値は弊社の実績値と大手Web広告代理店(3社)が公開しているデータの4社平均値(Web調査/2021年6月現在)。
入札単価・掲載位置・業種・キーワード属性(指名等)・デバイス・訪問回数・ターゲティング等の条件により大きく変動。
結果を見ると、リスティング広告のクリック率がケタ違いに良いことがわかります。
これは意識的に商品やサービスを探している(GoogleやYahoo!で検索している)ユーザーに、
リアルタイムで広告が配信されるため、反応率(クリック率:CTR)が高くなるためです。
リスティング広告のデメリットは、他の広告と比べてクリック単価も比較的高い傾向になることです。
「クリック率が高くなると、クリック単価は下がるのか?」に話を戻します。
「クリック率」が高くなると「クリック単価」は下がるのか?
クリック率が高い(良い)場合「クリック単価」はどうなるのでしょうか?
今回のケースでは「クリック単価」も4倍以上の差がつきました。
クリック率が良かったAが49円、悪かったCが235円。その差4.8倍!
※ユーザーの絞り込みや配信優先順位の低下などの影響により、一般的なクリック単価よりも高い数値になっています。
10万円の広告費で換算すると自社サイトに425人(10万円÷235円)を誘導するCに対して
Aは2,040人(10万円÷49円)誘導できる計算です。
下の表はA、B、Cを含むクリエイティブ(バナー広告:11種類)の
平均クリック率(CTR)とクリック単価(結果の単価)です。
この運用データからクリック率とクリック単価の関係を見ると
クリック率が高い(良い)バナー広告のクリック単価は低く、
クリック率が低い(悪い)バナー広告のクリック単価が高い傾向にあります。
あくまでシミュレーション上の数値ですが、クリック率の高いクリエイティブ(バナー広告)に
予算を集中させることで誘導数(費用対効果)が4.8倍になることがわかります。
広告開始時に1~2種類のバナー広告(ディスプレイ広告)から始めるケースは多くありますが、
実際の誘導単価(クリック単価)の差を考えれば、
少なくとも3種以上の広告バナーを設定して運用することをお勧めします。
まとめ
今回のケースが全てのWeb広告やSNS広告にあてはまる訳ではありませんが、
ターゲットに響く(クリック率が高い)クリエイティブを追求することは
費用対効果の高いプロモーションに直結するアクションになります。
見た目の印象でクリック率が左右されるクリエイティブ(バナー広告)には
ディスプレイ広告(Google広告やYahoo!広告)や
Instagram広告(インスタグラム広告)等がありますが、
クリック率向上でクリック単価を下げる意味では、
リスティング広告(Google広告やYahoo!広告)も同じです。
Web広告(SNS広告)を活用して売上アップや営業の機会創出を加速するためには、
日々の営業活動とあわせてクリック率も意識した細やかな広告運用が重要になります。
自社でWeb広告の運用をしている場合は・・・
クリック率(CTR)やクリエイティブの品質まで意識がまわらないかもしれません。
そのようなケースではGoogle広告(ディスプレイ広告やリスティング広告)を筆頭に
自動的に広告配信できる設定や配信方法がありますので、
積極的に試してみることをお勧めします(通常クリエイティブと自動設定の併用がお勧め)。
Web広告代理店に運用を委託している場合は・・・
毎月具体的な施策で運用の方向性が示されず、結果が出ていないケースでは
「先月よりもクリック単価を抑えてホームページへの誘導数を増やしたい!」と
代理店担当者に相談してみても良いかもしれません。
成果につながりやすいユーザーの流入と成果数(コンバージョン数)向上を考えるのと同時に
1人あたりの誘導単価(クリック単価)を下げることも相談してみてください。
Web広告やSNS広告についてご相談や疑問、現状の不満などありましたら
当社アサヒコミュニケーションズでも取り扱いがありますのでお気軽にご相談ください。