【サンプル例】会社案内冊子のページ構成

【サンプル】会社案内冊子のページ構成

「会社案内冊子のリニューアルを任されたけど、何から手をつけたらいいのかわからない。」

ネットで調べたり自分で考えたりしても考えがまとまらない…。いっそ制作会社(印刷会社)に丸投げしようか…。なんて考えていませんか?

もちろんそれでも最低限の冊子はできますが、丸投げされた制作会社があなたよりもあなたの会社に詳しいということは稀ですし、校正刷りをチェックし、より良い冊子になるようフィードバックもしなければいけません。仕上がった冊子の最終責任者は発注担当であるあなたなのです。

かといって自分ひとりで背負うのではなく、企画の段階から制作会社(印刷会社)に参加してもらい、一緒に考えながら進めるのをおすすめします。

今回は、そんなあなたに役立つ会社案内冊子の“ページ構成”を考える上でのポイントをご紹介します。

1まずは会社案内の“目的”を設計しよう

会社案内の冊子を作る上で最も重要なポイント、それは“目的”です。

ただ“会社を紹介する”だけではまだまだ粗いです。

【5W1H】Who(だれが)、When(いつ)、Where(どこで)、What(なにを)、Why(なぜ)、How(どのように)使い、その結果、どんな効果・成果を期待するのか?そこまでしっかり想定する必要があります。逆にそこまで設計すると、最終的な形を見出しやすくなります。

 

会社案内冊子の用途例(目的)

  • 営業マンが、客先での初対面の際に、当社の強みを印象づけ、今の取引先と比較検討させたい。
  • 新卒向けの会社説明会で、当社の企業理念に賛同してもらい、創造性のある人材を獲得したい。
  • 展示会で大量配布、冊子からコーポレートサイトに誘導し、さらにWeb広告を使って追客したい。

2会社案内冊子の効果・成果に大きく影響する“ページ構成”

会社案内冊子の目的(用途)を想定できたら、次はいよいよ“ページ構成”に進みましょう。

会社案内冊子は、ページ構成によって与える印象が大きく変わり、さらには効果・成果にも影響します。

設計した目的(用途)に最もマッチするページ構成にして、最大の効果・成果を引き出しましょう。

3冊子の場合は“4ページ単位”が鉄則

会社案内冊子のページ構成を考える上で忘れてはならないのが“ページ数”です。

冊子でよく使われる“中綴じ”という製本の都合上、ページ数を4の倍数(8の倍数が理想)で構成する必要があります。(例:8ページ、12ページ、16ページ、20ページ、24ページ)

そのため、予算を削ってページ数を減らすと、8ページに収まりきらなかったり、かといって12ページではページが余ってしまったり、苦労するので慎重に進める必要があります。

今回は例として、全体像を把握しやすい全8ページの構成について考えてみます。

4会社案内冊子のページ構成のサンプル例(8ページの場合)

今回弊社では、会社案内冊子のページ構成についてリサーチしてみました。

(リサーチ対象:弊社での制作実績および、インターネットで公開されている会社案内冊子の計50社分を対象)

その結果、会社案内冊子のページ構成を、以下の5タイプに大きく分けてみました。

なお、会社案内は採用活動など用途別に作る場合もありますが、ここでは最も汎用的な会社案内冊子の例とします。

 

【スタンダード型】

  • 1…表表紙
  • 2~3…ごあいさつ or 企業理念(社是)
  • 4~5…事業内容 or 製品案内
  • 6~7…会社概要・沿革・アクセスマップ
  • 8…裏表紙

 

※最もスタンダードなパターン。特に工夫しないかぎり、今となってはインパクトに欠ける構成かもしれません。

 

【事業訴求型】

  • 1…表表紙
  • 2~3…会社の強み
  • 4~5…事業内容
  • 6~7…グループ紹介 or 事業拠点
  • 8…裏表紙

 

※組織についての説明は少なく、会社の強みや事業内容にページを多く割り振るパターン。

多角経営の企業や、複数の組織から構成されるグループ企業に向いています。

なお最近では、組織の概要を掲載しない企業もあるようです。組織の変革が頻繁だと改訂も大変なので、冊子では割愛し、ウェブサイトで最新の概要を見てもらうスタイルなのでしょうね。

 

【ストーリー型】

  • 1…表表紙
  • 2~3…製品やサービスへこだわり or ストーリー
  • 4~5…製品案内 or 事業内容
  • 6~7…会社概要
  • 8…裏表紙

 

※企業の成り立ちや、ものづくりへのこだわりなど、ストーリー性を持たせて印象づけるパターン。

単なる情報の羅列ではなくストーリー性を持たせることで、より伝わりやすくなります。

【例】:製品の誕生秘話、顧客のエピソード、ロゴマークの由来

歴史のある老舗や、付加価値の高い製品を得意とする製造業などに向いています。

 

【実績訴求型】

  • 1…表表紙
  • 2~3…成果・実績・受賞歴
  • 4~5…事業内容
  • 6~7…会社概要
  • 8…裏表紙

 

※製品やサービスがもたらした成果や実績を全面に押し出すパターン。

他社との比較表などを交えて市場優位性を訴求する場合もあるようです。

製品やサービス自体よりも、成果や実績の方が伝わりやすい場合に。

なお建設会社の会社案内では多く見られ、施工実績を掲載する場合が多いようです。

 

【自由型】

  • 1…表表紙
  • 2~3…ビジュアルイメージ
  • 4~5…ビジュアルイメージ
  • 6…事業内容
  • 7…会社概要
  • 8…裏表紙

 

※一定のパターンにとらわれず、自由で大胆なページ構成のパターン。

そもそもパターン化できないため、上記のページ構成はほんの一例です。必要な情報をしっかり掲載するというよりは、ビジュアルを主体にして企業のイメージ広告のような体裁をとることもあります。

イメージを重要視する企業や、無形の商材を扱う企業、既存の枠に囚われない目新しさ・革新性のある企業に向いていますが、実際のところ、こういった既存のパターンにあてはめにくいページ構成をとる企業は多いです。

5さらに追加したい掲載内容

さらに充実した会社案内冊子にするために、+αの掲載内容も見繕ってみました。

12ページ以上の場合など、ページに余裕がある場合はもちろんのこと、内容によってはスペースをとらないものもありますので、ぜひ検討してみてください。

 

お客様の声

取引先やユーザーから寄せられた「お客さまの声」を掲載すると、あなたの会社が社会からどのように評価されているか、印象づけることができます。

 

CSR(社会への取り組み)

事業内容だけでなく、社会や環境への取り組みにもページを割くことで、組織の成熟度や規模感、信用度をアピールできます。

「業界」への取り組み、「地域」への取り組み、「安全・安心」への取り組み、「人材」への取り組みなどのバリエーションもあります。

最近では“サステナビリティ”への取り組みが流行しています。サステナビリティ(Sustainability。「持続可能性」の意味)とは、環境、社会、経済への影響に配慮することで、長期的な企業活動を可能にしようという考え方です。

 

スタッフ

企業といっても実際に取引するのは人と人。その会社で働く人材にフォーカスすることは重要です。

人材に対する考え方や行動指針、スタッフや職場環境についても言及して信用度を高めましょう。

 

数字で見る●●

創業年数から売上実績、従業員数に至るまで、具体的な数字を中心に企業を紹介する演出手法です。

具体的な数字が伴うと、よりイメージしやすくなるメリットがあります。

採用サイトでよく見られる手法ですね。就職活動では学生が多くの企業をチェックするので、数値でスマートに印象づけるのは効果的です。

 

業績の推移

例えば売上高を掲載するとして、直近の情報だけでは上り調子なのかそれとも下降傾向にあるのか判断できません。推移まで掲載すると、企業の成長度合いを把握できて信用度が高まります。

【例】:顧客数、拠点数、業界シェア

 

認証マーク

国やISOなどの認証取得も企業の信用度を高めます。

他にも冊子の制作工程や印刷会社によって、さまざまな認証マークを掲載できます。主に環境保護に関するものが多く、環境配慮が必要とされる企業の場合には忘れないようにしたい要素です。

【例】:水なし印刷、環境保護印刷、植物油/大豆油インキ、FSC森林認証、グリーンプリンティング、UD FONT(ユニバーサルデザインフォント)

 

コーポレートサイトとの使い分け

現在ではインターネットでの情報収集が主流です。わざわざ貴重な紙面を割いてまで掲載すべき情報なのかどうか、十分に吟味しましょう。

リアルタイムで見てもらいたい情報であれば、QRコードでコーポレートサイトに誘導する方が得策です。ウェブサイトに誘導する場合は、URLにパラメータをつけることで、追客やデータ活用が可能になります。

【参考】チラシを効果測定する8つの方法【広告プロモーション編】

まとめ

いかがでしたか?会社案内冊子のページ構成ひとつをとっても、それなりの心配りが必要で、さらにそれを決まったページ数にまとめるのは大変な労力だと感じていただけたのではないでしょうか。

会社案内冊子は、ページ構成によって与える印象が大きく変わり、さらには効果・成果にも影響します。

自分たちでページ構成を考えて制作会社(印刷会社)に依頼するのではなく、ページ構成あるいは企画の段階から制作会社に参加してもらい、効果・成果の設計に至るまで一緒に考えながら進めるのをおすすめします。

弊社にも会社案内冊子の制作事例が多数ございます。ぜひご相談ください。

2021年7月15日  研究テーマ:,
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