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価格競争をしないために。

みなさんご存知のように、
先日悲惨なバス事故が起きてしまいました。

 

ここ数年間を振り返ってみても、

各業界で同じような事故が目立ってきています。

 

それらに共通する点は、

「価格競争」による”必要部分の削除”が原因であること。

 

もちろんここで言う必要部分とは、

「安全」のことです。

 

熾烈な値下げ競争は、

結果として多くの命を奪うこととなってしまいました。

 

今の価格競争は、

良いモノでも悪いモノでも安くなければ売れないという

供給側の価格設定によって生まれているものだと思います。

 

しかしながら、

あたり前のことですが良いモノを低価格でつくれるはずがありません。

良い素材を使って、良い製法で、安全を、品質を、しっかり管理してつくるには、

もちろん手間ひまもコストもかかります。

色々なモノを削って、省いていってはそれなりのモノしかつくれません。

これは物質的なものだけの話ではなく、サービスにおいても同様です。

 

どこかで聞いた言葉ですが、

 

格安のものにいいものなど存在するはずがない。

必ず”必要な何か”が削られている。

もう”無駄な何か”はすでに削られた後なので、

それ以上の値下げをするには、

”必要な何か”を削るしかないのだ。

 

ということです。

食品においても”安全”を削って値下げが行われていますし、

移動手段においても”安全”が削られて格安になっています。

 

安全が削られると、誰かが命を落とします。

 

そんな価格競争はあってはなりませんし、

いくら売り上げを上げても利益を出せず倒産していく会社もたくさんあります。

(経営的な手腕は別として・・・)

そうなると雇用を維持することもできなくなってしまいます。

 

価格競争に、いいことなど何もないように思えます。

 

市場は、適正な価格で形成されるべきです。

供給側には、安くしないでも売れる方法を工夫し続けなくてはならない責任があります。

その責任を放棄して、安易に値下げ競争をしている会社が多いのも問題です。

 

かくいう私たちの業界でも、価格競争は激化しています。

 

印刷業界としては、激安の印刷通販会社がものすごい勢いでシェアを拡大しました。

その結果、”印刷”そのものにはほとんど価値はなくなりました。

どこの印刷会社でもできるような一般的な印刷にはもうほとんど価値がありません。

それは印刷通販会社の価格を見れば一目瞭然です。

 

デザイン業界としても、安さと早さでの競争がものすごい勢いになっています。

二交代、三交代制で24時間稼働し、とにかくスピード重視の会社もあります。

その結果、”デザイン”そのものの安売りになりその価値もずいぶん低くなりました。

 

WEB業界もそうです。

価格で競争するためにイニシャルコスト(初期制作費用)を信じられないくらい下げたり、

極端な会社はほぼゼロにして無理やり仕事を取ったりしています。

その分、ランニングコスト(運営費用、メンテナンス・更新費用等)で回収するようなモデルに

なっていたりまします。

 

こんな感じで、私たちの業界でも値下げの嵐です。

 

そしてここにも共通点があります。

値下げされているのは、どこでもだれでもできる”手段”の部分だけであること。

 

”手段”はどんどんその価値が低くなってきています。

そうなってくると、ほぼ確実に品質(クオリティ)は損なわれてきます。

でも、「安いからそれなり」で納得してしまう人も少なくありません。

 

一方、変わらずに価値を維持しているのは、

その前段階の部分です。

 

ブランディングやマーケティング。

 

私たちはその段階での価値を生む出すための工夫に、日々取り組んでいます。

それが私たちの義務でもあります。

手段の部分においても無駄を極力省き、高品質・適正価格にしていく必要もあります。

それが私たちの責任でもあります。

 

そしてもちろん、

選んでいただけるような”価格以上の価値”がそこになければいけません。

 

どちらも簡単なことではありません。

とても難しいことです。

 

でもそうしていかなければなりませんし、

そうなっていけるように日々頑張っていくのみです!

日時:2012年5月1日  カテゴリー:企画部
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